スキャナマインドを[消費者の隠れた本音の可視化]などの業務に利用したい場合もあります。
そんなときには、どうすれば良いのでしょうか。
「スマートフォンの機種変更で重視すること」とか「スポーツクラブを選ぶ基準」など、具体的なテーマについて、[消費者に共有された無意識の構造]を可視化したいことがあります。
そんな場合には、[テーマを指定する]という方法で、スキャナマインドを利用できます。
テーマを「スポーツクラブを選ぶ基準」に固定した上で、多数の一般消費者に、それぞれ個別に、各自独自の十数項目のリストアップと、関連度の直感的回答を、行ってもらいます。
この結果、まず、回答者各個人ごとの[個人構造レポート]が、回答者の人数分だけ得られます。
これは、スキャナマインドの個人向け無償版と同様の形式の[個人別]レポートです。
個々の消費者にデプスインタビューを行った場合のような、[個人的無意識]レベルの可視化です。
インタビューと違って、数千人、数万人分という大量のレポートが得られます。
しかも、インタビューアの主観の影響を受けないという 強みがあります。
とはいえ、数千人の個別レポートを読むのは たいへんです。そこで、数千人分の結果を スキャナマインド[集合知版]を使って 1枚の大きな構造マップに統合することができます。
そうすることで「スポーツクラブを選ぶ基準」の、消費者に共有された 隠れた本音の世界 が見えてきます。
既存のWEB調査サイトで、年齢・性別などの属性や 通常の調査項目の回答を完了した段階で、 スキャナマインドのサイトに自動リンク推移して、項目の列挙と2秒以内の関連度回答を実行することができます。 回答者には サーバ間の推移は意識されないので、Scanamindを含む「全体で1つ」の調査に回答したように感じられます。
外部のWEB調査システムが持つ回答者パネルを誘導することで、2000人、5000人、1万人と、多くの人々にScanamindの回答をしてもらうことが可能となります。 特定の条件にあてはまる人だけに回答者を限定したり、性別や年齢別や消費者クラスター別などの WEB調査側回答結果が 無意識の構造と どう関係しているのかについても 可視化できるようになります。
外部のWEB調査システムとの連携に関する詳しい技術情報は こちら をご覧ください。
また、文化や言語の異なる 海外の国々における[消費者に共有された無意識の構造]を可視化する場面で「質問紙を予め用意せず、回答者が自分で列挙した選択肢間の関連度を回答する」という Scanamindの特性が 大きなアドバンテージをもたらします。
たとえば、自動車の価値構造は国により様々です。日本人、中国人、ブラジル人、インドネシア人と、それぞれ独自の価値観を持っているため、日本人用に作成された質問紙を外国語に翻訳したのでは本質を見失う可能性があります。 しかし Scanamindなら それぞれの国の消費者に「自動車に関して重要と思う項目」を母国語で各自に自由に列挙してもらうところから始めるため それがどんな項目になるかを事前に考慮する必要さえありません。 現地語のまま世界各国で実行できることは Scanaminの大きな特徴であり、業務版には このための [多言語対応機能] を用意しています。
日本語、英語、中国語(簡体字)、中国語(繁体字)、フランス語、スペイン語、ポルトガル語、イタリア語、ドイツ語、ロシア語、韓国語、タイ語、インドネシア語、ベトナム語 の 14か国語への対応版が標準で用意されています。 各国語での実例は こちら をご覧ください。
項目の一部を、[予め固定しておく]という方法もあります。
下記は、[結婚すれば幸せになれるか]を テーマに指定した例ですが、
項目のうち 3つを 予め表示しています。
このように、いくつかの項目を具体的に表示しておくと、 どんな項目をリストアップすべきかの ガイドの役割も果たし、残りの項目列挙が楽になります。
また、これらの3項目は、[結婚すれば幸せになれるか]というテーマのコンテクストを補強し、 テーマを確実に伝えるという効果も持ちます。
ただし、指定する項目の数が多すぎたり、偏った項目ばかりを指定するのは逆効果です。 無意識の本音を引き出すという、スキャナマインド本来の機能を損なわない範囲にとどめます。
回答者数が少ない場合、全ての項目を自由列挙にすると、なかなか[共通項目]が出現しません。 この[共通項目]が多いほど量子数理の精度が上がります。 回答者数が少ないことが見込まれる場合には、 解析精度を上げる目的で、項目の一部固定を利用することがあります。